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朗読劇「線量計が鳴る」 [原発]

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 中村敦夫さんの朗読劇「線量計が鳴る」を武蔵野芸術劇場で観る。作・主演は中村さん。チケットは完売。観客は中高年層が多い。プロジェクターの投影と中村さんのみのシンプルな舞台。中村さんはアウトドア風の格好で帽子をかぶり、背中にバックパックを背負っている。言葉はいわきなまりだ。

 原子炉の配管から事故隠し、飯舘村の生活、事故原因、SPEEDI、原子力ムラ、原爆投下を起点にしたABCCと長崎大学、広島大学の役割、IAEAとWHOの実態、チェルノブイリ事故、被曝限度の設定、総括原価方式、福島の子供の甲状腺異常まで、福島第一原発事故に限らず、原発にまつわるさまざまな事がらやワードを地元出身の元原発配管技師の独白というかたちでとてもうまくまとめていた。知っていたつもりでも、あらためて認識させられることが多かった。エネルギー供給を押さえることが国の舵取りを行なう力、つまりは権力を握ることにつながる。税金と電力料金、そこに群がる人間たちの醜い姿が中村さんの言葉を聞くうちに自然に浮き彫りになった。

 中村氏は中学校までいわき市で育った。78歳の気概。怒り。私憤ではなく、公憤でなけらばならないという。単純な反原発の啓蒙朗読劇ではなく、問題提示に一人の男の生きざまと少しのユーモアを交え、観客になにがしかの気づきを促す。「情感に訴えて感情を揺さぶるのではなく、問題を指摘し観客を覚醒させ、新しい視野を提供する」と中村氏はチラシに記している。

 この作品をぜひNHK Eテレで放送してほしいと思う。原子力ムラという利権集団(六角マフィア=原発推進派の政治家群・官僚・電力業界・原子力学会・産業界・マスコミ)への辛辣な指摘が多く、無理だろうけれど、本来はこのような作品を提供することこそ、この社会の力になるはずなのだ。

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