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12月5日夜、国会議事堂前。特定秘密保護法案反対デモ [政治]

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 今日の午後、参議院で特定秘密保護法案が可決されたことを知って腹の虫が収まらず、夜8時前に会社を退出して国会議事堂へ向かった。南北線の溜池山王駅で降り、地下道を通って国会議事堂東側の地上出口を出ると、前方の交差点付近で100人近い人々が廃案を叫んでいた。そこからさらに議事堂の正門方向へ歩く。議事堂のすぐ前の歩道は警官に封鎖されて歩けず、デモの市民は道を隔てた歩道側に多数集まっていた。幅2、3mの歩道の中央を歩行者用に空けて両側に立ち、法案反対のチラシやプレートを持って声を上げていた。どのくらいの数かは分からない。議事堂前の歩道の端から端まで人がいたが、中央は密集し、端はまばらだ。二千人ほどはいたろうか。組合系の旗が立っていたが、一般の人も多かった。
 中央で廃案を叫ぶグループが一番大きな音量で国会に向けて演説し、そのほかにも2、3のグループが拡声器を使っていた。中央のグループは、国会運営の状況を逐次報告し、デモは夜遅くまでやるとのことで、参議院議員面会所での休憩などの案内も伝えていた。道路には等間隔で警官が立っていたが、特に混乱はない。
 いうまでもなく特定秘密保護法案は、日本にかろうじて残っている民主主義を窒息させる悪法だ。米国から要求される軍事協定や軍事行動に応え、それと同時に公務員などによる内部告発を断ち、うるさい市民の声さえも封じ込める、一石二鳥、一網打尽を狙った、官僚組織と自民党にとってまったく都合のいい法律。これが通れば、官僚組織と自民党はほぼ「上がり」である。以後、市民の自由はことあるごとに脅かされる。民主党に破れ、一時期野党になった自民党は今度は絶対に与党の座を逃さない手法を生み出した。この法律は、ゆっくりじわじわと自由の首を絞める。市民の萎縮を利用する現代版の恐怖政治だ。
 昨年末の衆議院選で自民党が大勝したときに、すでに日本の民主主義の行く末は決まっていたのだろう。安倍晋三が改憲を言い始めたころから、雲行きが怪しくなった。それから参議院でも自民が返り咲き、あっという間に今日を迎える。すべては遅きに逸したと思いながら国会議事堂前に立ち、抗議の声をぶつけてきた。参議院本会議での成立は明日に持ち越されるという。
 デモでは、拡声器で声を張り上げている人よりも、少し離れて黙って立つ人やじっとしゃがんでいる老人などのほうが存在感がある。いまのほとんどの政治家には声なき声を聞く能力はない。自分の保身しか考えない浅ましい人間たちだ。その浅ましい者どもにいいようにされるのがどうにも腹立たしい。
 声を上げている市民に申し訳ないと思いつつ議事堂を後にし、地下鉄で帰路についた。地下鉄の車内は、デモの喧噪から一転して人々がいつもどおりの日常の中にいた。恐ろしく不気味な暗雲に呑み込まれようとしているにもかかわらず、変わらぬ日常をおくっていると思いこんでいる人々の姿をじっと眺めた。もっとも、私もそのうちの一人に見えるだろう。いま議事堂前で廃案を叫んでいる人々は全日本人のきわめて一部であり、ほとんどの日本人はこのようなあやうい、偽物かもしれない日常の中で生きている。明日吸う空気が今日の空気とはまったく違ったものになっていても気がつかないだろう。人々の姿を見ながら、そんなことを考えた。
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2013.07.21 LET'S VOTE [政治]

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 参議院選挙が告示され、選挙戦が始まった。今回の選挙の争点は改憲や原発再稼働、TPP、消費税増税などの大きな問題が目白押しだ。TPP以外は自民党が火を付けたものばかり。野党各党はいずれの問題にも賛否を表明する必要に迫られ、選挙戦の焦点を絞りきれないでいるように見える。その提言は濃淡こそあれ、みな似たり寄ったりの印象だ。こちらには強く響いてこない。
 例えば社民党。改憲・原発再稼働・TPP・増税・アベノミクスのいずれにも反対を表明し、「強い国よりもやさしい社会」というスローガンを掲げている。安倍政権が目指すところは、日本を戦争に参加できる強国にすることだ。改憲を行い、その路線でいくならば、将来徴兵制が復活する可能性さえある。この点は大いに危惧しなければならない。しかし、社民党が掲げる「やさしい社会」が、安倍政権の押し出しに対抗できるテーマだろうか。党首の福島みずほさんは法律の専門家なのだから、安倍政権の改憲を徹底的にたたき、立憲主義の維持に最大限の力を注ぐべきだろう。
 いろいろな「仕込み」を行っている安倍政権が今回の選挙で声高に叫んでいるのは経済の復興だ(東北や福島の復興ではない)。景気がよくなる日本のイメージ。凋落した日本の復活。アベノミクスなどというその場しのぎの手法をアピールしているが、これはこれで、不景気にあえぐ市民の意識にじわりと響く。「強い国」も、領土問題における中韓あるいはロシアとの摩擦が生まれている現在においてナショナリズムをくすぐる。周到に、改憲・原発再稼働をテーマに挙げてはいない。
 結局のところ安倍政権は、経済界や産業界、大企業、ネット右翼と呼ばれる若い層などの組織票をすべて刈り取って、この選挙を乗り切る作戦なのだろう。投票率が低いいま、それらの組織票を得ることがすなわち勝ちにつながる。原発再稼働という最も危険なコマを進める政党が参議院第一党になる。言い換えれば、自民を支持する人々が求めているのは「安全・安心」な社会ではなく、やはりまずは金だ。豊かさの基準がいまだに金でしかない。
 いまわれわれは、「金」と「安全・安心」のどちらを選ぶかの瀬戸際に立っている。この選挙で、その結果が明らかになる。原発再稼働を推進し、TPPに参加することを誓う自民党を勝たせるということは、安全・安心よりも金を選ぶことにほかならない。立憲主義を打ち消し、公益(この場合は政権側の利益)を優先する憲法改悪を目指す自民党を勝たせることも同様だ。
 自民党の対立軸になりえなかった稚拙な民主党は壊滅状態。そのうえ、野党各党はばらばらの立ち位置を保ち、大きなうねりを起こせそうにない。ネットを使った選挙活動はいまのところは組織的な動きにたけた自民に有利なツールとなるだろう。野党はこれを有効に使う術を考える必要がある。
 安倍は2塁打を放ち、野党各党はスリーバント失敗。このままいけば、またも自民圧勝となる。せっかく衆議院の縛りとして歯止めになっていた参議院が自公の色に染まる(現在はけっして「ねじれ」ではない)。それはすなわち東北や福島の復興にはつながらず、またぞろ役人天下の復活だ。
 今回の参院選比例代表において野党で唯一コマを進めるのは共産党かもしれない。期待はずれだった民主の次の政党として市民が目を向けはじめたからだ。6月の都議選では議席数を伸ばした。昔の話はどうあれ、3.11以前から原発、原子力ムラに厳しくのぞんでいたそのぶれない姿勢が少しずつ市民の理解を得ているのだろう。また、山本太郎氏などの逸材が数人光り始めたのも収穫だ。
 安心・安全は倫理に通じる。市民が倫理よりも自民(金)を選べば、大企業とごく一部の富裕層、そして役人が喜ぶ社会が出来上がる(もっとも、ほうっておいてもグローバル化の影響で所得格差は広がっていくだろう)。これを見越したように、全国の電力会社が原発再稼働の申請を計画し始めた。世の中、いい意味でも悪い意味でもつながっているのだ。前述した諸問題もすべて根は同じ。結局尻ぬぐいは市民自らがすることとなる。
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