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バート・バカラックのコンサート [音楽]

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 バート・バカラックのコンサートに行く。会場はNHKホール。編成はザ・バートバカラック・バンド&シンガーズと東京ニューシティ管弦楽団。シンガーズは男性一人、女性二人。中央にバカラック用のピアノと電子ピアノ。
 私の中でバカラックは特別な存在だ。この作曲家の名前を知ったのはカーペンターズを通してだったと記憶している。その後ディオンヌ・ワーウィックやダスティ・スプリングフィールドの歌に出会う。いずれも名曲ぞろいだ。彼の曲は子供のころからすでに耳に入っていたはずだが、意識して聞くようになったのはいつごろからだったろうか。一時期かなり聴き込んだ。カーペンターズも聴いたが、やはりディオンヌ・ワーウィックだ。あるとき、彼女の2枚組のアルバムを中古で買った。伸びのある魅力的な声で名曲に磨きをかけるように歌う、特別の表現力をもつ歌手。バカラックと彼女が'81年に来日公演を行なったことを最近知り、聴けなかったことをいまさらながら残念に思う。また、ダスティ・スプリングフィールドも私にとって特別な歌手だ。バカラックと二人の女性歌手の組み合わせは絶妙。しかもいい録音がたくさんある。
 私は今夜の演奏を聴くにあたり、今回と同じくオーケストラ編成による1971年来日時の録音盤「LIVE IN JAPAN」をイメージしていた。その読みは外れず、実際に「LIVE IN JAPAN」と同じような曲目の構成だった。メドレーで始まり、歌手一人ずつ、バカラックのソロ。バカラックの弾くピアノはときどきあの独特の和声を力強く響かせる。それにちょっとした弾き振り。作詞、作曲、編曲、演奏、歌いずれもいい。サン・ホセへの道、Walk on by、The Look of love、Don't make me Over、ディス・ガイなど、名曲が次々に登場し、夢のような時間だった。85歳のバカラックが終盤で「Alfie」と「A house is not a home」を通しで歌う。「Alfie」は特に好きな曲だ。「A house is not a home」では思わず涙腺が緩む。年齢のため、歌声は途切れがちだったが、私にとってはそれでも十分だった。
 バカラックの音楽は、世界が素晴らしい場所になることを気づかせてくれる。'60年〜'70年代に思い描いたビジョンが甦る。そこにはポップスならではの豊かさ、すでに使われなくなって久しい「夢」がある。ポップスがわれわれ一人ひとりに提供してくれるのは精神の豊かさ、あるいは光だ。彼がつくりだした価値はいまの時代でも色あせない。人間や世界がいくら変わってしまっても、音楽だけは変わりはしない。アンコール曲が数曲演奏され、彼の姿が袖に消えてもスタンディングオベーションはしばらくやまなかった。
 
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