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突然の頸部超音波検査 [生活]

20131221_頸部超音波.png

 年に一度の人間ドックに行った。朝8時に健診センターに着く。採血から始まり、いつもどおりの検査項目が半分ほど済んだところで名前を呼ばれ、看護師らしき女性がやってきた。そして小声で、胸部レントゲンの結果少し気になる個所があるため、頸部の超音波(エコー)検査を受けてほしいと言う。また、検査終了後に医師の診断も聞いてもらいたいのだが時間はあるか、とのこと。詳しい状態は分からないが、断る理由はないので承諾した。少しの不安がよぎり、2011年3月と5月の自分の行動を思い起こす。それは、3月15日と21日ごろの東京が放射能汚染された日に外出したこと、そして5月の連休に浜通りの津波被災地を歩いたことだ。もしかしたらあのときに放射性物質を吸い込み、甲状腺に異常が出たのだろうかと思いながら、自分の喉のあたりを触ってみる。通常の検査がすべて終わったあと、一人だけ居残りを命じられたような気分で超音波の検査室に入った。
 ベラルーシや福島子供たちが甲状腺を調べるために喉の超音波検査を受けている映像を思い浮かべながら、診察台に仰向けになった。自分もとうとう同じ事態に陥ったかと複雑な気分になる。喉仏や鎖骨の上のあたりにハンディスキャナーのようなもの(「トランスデューサー」または「プローブ」というらしい)を当てられ、10分ほど念入りに調べられた。モノクロのモニターには断面の画像が映し出され、検査を受けながらそれを上目遣いに見た。気道周りを縦方向と横方向の要所で撮影し、ときに寸法線のようなラインを画面上に入力してなにかを測っていた。たぶん、甲状腺のサイズを見たのだろう。ときどき強く押しつけられる。こういうときはじっくり調べられるほど、異変があるのではないかと疑念がわいてくる。検査の終了後、技師の女性に「なにかありましたか」と聞いてみた。しかし彼女は、のちほど先生のほうから、とだけ答えてあとはなにも言わなかった。当然ながら、検査技師の職域はここまでだ。
 それから30分ほど待って、医師面接の部屋に通された。モニターに胸部レントゲンの画像が2つ表示されてある。医師の話は心に広がり始めた心配を払拭する内容だった。胸部レントゲンで気道の湾曲が確認されたので、その周囲を調べたのだが、なにも異常はなかったという。画像では確かに気道が左側に曲がっている。なにかのタイミングでそのように写ったのだろうとのことだった。のう胞や甲状腺の異常はなかったのかと聞くと、そうですと答えた。今回あらためて正常であることが分かりましたね、というようなことを穏やかな表情で言われ、甲状腺の位置を教えてもらう。その後、その日の各検査で分かった範囲の結果を基にいくつかアドバイスを受けた。
 疑いが晴れて面接室を後にした。ちょっとした異常を見逃さず、検査してくれたのはありがたい。そして思ったのは、頸部超音波検査を息子にも受けさせたいということ、あるいは福島県はもちろん、東北や関東のすべての人々が受けるべきということだ。時間と手間、人件費は多少かかるが、原発事故後の日本においては実施して当然の検査だ。結果は率直に受診者に伝え、為政者はその統計を包み隠さずに広く公開しなければならない。定期的に観察し、なおかつ市民を含め情報や知識を蓄積、共有することが望ましい。まずは知ることから始まる。

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