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高濃度放射能汚染・東京3月15日 [原発]

 福島第一原発からの放射性物質の拡散・降下量は、関東においては3月15日に最大だった。これは、Twitterのコメントとその関連Webページの情報にたどりついて知ったことだ。同じことを放射線衛生学者の木村真三氏も指摘している。彼はこの日、多くの知人たちに外出は控えるように連絡をとったという。3月15日の情報は文部科学省からも、事故から2カ月ほど経ったのちひっそりと発表された。http://ameblo.jp/vaccine/entry-10912611510.html
 この日以降の放射線量は地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター駒沢支所(測定場所:東京都世田谷区深沢)によっても測定されており、結果は次のサイトからダウンロードできる。http://p.tl/ozhp
記載された表を見ると、15日の9時から12時の線量がとびぬけて高い。14日の記録がないので16日との比較になるが、ヨウ素131が0.6→241、ヨウ素132が0.4→281、セシウム134が0.1→64、セシウム137が0.1→60(16日→15日における午前10-11時の比較。単位はいずれもBq/m)。
 3月15日の高濃度の汚染は同14日に起きた第一原発3号機の爆発によるものだ。放射性物質は、北からの風に乗って第一原発から東京方向へ流れた。その経過は以下のサイトで確認できる。http://www.youtube.com/watch?v=ni3HX9_lLtA&feature=youtu.be
 15日に検出された値は、世界中で頻繁に核実験が行われた'60年代よりもはるかに高いという。チェルノブイリ事故の際の計測値の数百〜数千倍との指摘もある(小出裕章氏の指摘によれば、外部被曝線量が2μSv/h、内部被曝線量が17.1μSv/h以上)。つまり福島県民と同様に、東京都民もまた大量の放射能に被曝したのだ(茨城、千葉、群馬を含む)。しかも、3号機はMOX燃料を燃やすプルサーマルを行っていた原子炉。よって、ほかの原子炉よりも多くのプルトニウムを保有しており、格納容器が損傷していたとすれば、あの核実験のような爆発によってそれが拡散したのは明らかだ。
 私は自分の日記を読み返した。15日の9時から12時に自分はどこにいたのか——。それによると、原発の事態が心配になり、午前中にいわきの実家に電話をかけている。最初は通じず、ようやくつながった電話口に出たのは甥だった。高濃度だったことは知らなかったにせよ汚染が心配で、窓は開けないよう、換気扇は回さないよう、なるべく外出しないよう、そして事態がさらに深刻になったらクルマで南に逃げるように甥に伝えたことを思い出した。残念ながらそのとき、父母は給水のためにクルマで外出していた(当時、いわき市は地震のせいで断水していたのだ)。「こんなときに外出しなくても……」と私は思った。いま思えば、東京でこれだけの線量が検出されたのだから、いわきも相当の量だったはずだ。父母は高い放射能を浴びたかもしれない。
 私は交通の混雑を避け、12時半に家を出ていた(前日夜の中央線は大混雑だった)。さらに、マスクをして外出したと書いてある(後日知ったことだが、放射性物質は通常のマスクではさほど防げない)。またこの日の日記には、「新宿でヨウ素検出」とも記してあった。確かに、Webのニュースかなにかでそのような報道があったことは記憶している。しかし、その量が驚くべきものであったことは、そのときだれにも知らされていなかった。たぶん、文科省などは知っていたはずだ。
 周知のとおり、「高濃度の放射能汚染が東京を覆っていることを知らせたらパニックになる」というのが文科省や政府の考えだ。この本末転倒ででたらめなロジックのせいで、多くの都民は放射能に晒された。これはもはや犯罪である。本来ならば、検察や警察の出番だ。事実を正確に伝えて、外出を控えるように告知するのが行政の役目だろう。ときすでに遅い。原発という施設の人災事故が、1000万人以上の人々の生命を脅かした。せめて、殺人的な二次被害を起こす判断を下した政治家や官僚、学者の名前を記録しておきたい。
 とはいえ政府は、いまからでも3月15日にあった関東における高濃度汚染の事実を発表すべきだ。われわれはそのうえで、今後どれだけ被曝リスクを減らせるかを考慮しなければならない。あの日のあの時間帯、我が子を連れて外出した母親は、累積する被曝リスクを最小限にするためにあらためて子供の将来を考える必要がある。

参考:
●小出裕章氏の講演より:http://www.youtube.com/watch?v=w4YYtHnvmcc
●フランスのIRSN(フランス放射線防護原子力安全研究所)は3月22日の時点で、3月15日の東京の放射性物質汚染状況を公表していた。
(日本語資料)http://www.irsn.fr/EN/news/Documents/irsn-simulation-dispersion-jp.pdf
(日本語資料そのほか)http://www.irsn.fr/EN/news/Pages/201103_seism-in-japan.aspx
●3月15日9時48分に東京都台東区にてガイガーカウンターで計測を行った映像
 http://youtu.be/hMKo9ZmhEjo
●関東の放射線量の上昇は、3月21日以降にも確認されている。

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コメント 2

Sanchai

私もこの時間帯は外出していたと思います。手袋やマスクをして完全武装をされていた方をたくさん見かけ、大げさだなと思ってみていたのですが、振り返ってみたら私の方が無謀だったということですね(苦笑)。
by Sanchai (2011-06-25 22:05) 

yotaka

せめて事前の警報が出ていれば、といまだに思います。完全武装の方もいたのですね。
by yotaka (2011-06-26 00:11) 

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